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こどももおとなもあなたもいっしょに - よみもの

『あきれ果てても、あきらめない』


2026.10.21

本書は、2014年8月、福島地裁に提訴された「子ども脱被ばく裁判」に対して、2024年11月、最高裁第二小法廷が上告不受理を出すまでの10年間の記録です。

本裁判は、東京電力福島第一原子力発電所核災害後も福島県に住み続けた小中学生38名が原告となり、居住する自治体に対して「安全な環境で教育を受ける権利」を求めた「子ども人権裁判」と、県外に避難した親子も含め200名が原告となり、事故直後、被告・国と福島県が被ばく防護対策を怠ったことにより、子どもらに無用な被ばくをさせ、精神的苦痛を強いた責任を問うた「親子裁判」が並行して争われました。

論点は多岐にわたりました。大気中に放出された放射性物質の動きを予測するSPEEDIの情報隠蔽問題、一般の年間公衆被曝限度量1ミリシーベルトを20倍にして学校を再開した問題、被ばくから甲状腺を守る安定ヨウ素剤を配布しなかった問題、「ニコニコしている人に放射能はこない」と住民の不安を抑え込んでいった科学者らの責任問題、体内で留まり深刻な内部被ばくを引き起こす「セシウム含有不溶性放射性微粒子」問題など、原子力エネルギー問題の闇に果敢に切り込んでいきました。

この「内部被ばくの問題」を広く社会で共有することを願って出版した本書は、一つひとつの争点を分かりやすく、いくつかの漫画を入れて解説しており、出版直後から好評をいただいています。

世界最悪の原発核災害を起こし、無数の人々の暮らし全てを奪ったにもかかわらず、司法は国と東電を無罪放免にしました。この15年余り、あきれ果てることばかりが続いています。でも、あの時、福島で起きていたことを繰り返させないためにも、ここであきらめるわけにはいきません。

司法の場において、子どもたちを守りきれなかった悔しさとどの命も被ばくから守りたいとの決意が込められた本書は、未来への伝言です。手に取っていただければ幸いです。

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